君に一生をかけてもいい?

よくいるジャニヲタの備忘録

運命について

KinKi Kids Concert Tour 2019-2020 ThanKs 2 YOU】の、東京ドーム公演二日目に参戦した。

 

Topaz Love出のドドドド新規としては、今回が初めてのKinKi Kidsとしての現場になった。その中で感じたことがあまりにも多すぎて、大きすぎて、これは文字にして残しておかなきゃと思ったので、「いつかはやってみたいな」と考えていたはてなブログを開設してみた。はてブロには気の狂ったジャニヲタがたくさんいて楽しいので(褒め言葉だ)、たいして語彙力もないけれどわたしも頑張って書き留めていこうと思う。

 

以下、僅かながらThanKs 2 YOUのセトリネタバレを含みますのでご注意ください。

 

 

 

 

 

まず始まってすぐに感じたこと。それは、「KinKi Kidsがいる」ということだった。

いやそんなのコンサートなんだから当たり前じゃんとも思うのだけれど、KinKi Kidsの現場よりも先にEndless SHOCKとENDRECHERIのライブに入っていたわたしとしてはやっぱり「二人が並んでいる」ということがあまりにも衝撃的で、そして、奇跡のように思えた。

ツアータイトルのロゴを映したモニターが左右にガッと開いて、中央に並んで立つ彼らの姿が見え始める。その後ろに演奏者の皆さん(堂島孝平さんの姿を確認した時、いることは分かっていたのになんだか涙が滲んでしまった)がいて、『愛のかたまり』のイントロが流れる。もう何回聞いたか分からない、生で聴くことをずっとずっと待ちわびていたあの曲のイントロが、あまりにも美しく東京ドームの空間に染みた。

ワァッと上がる歓声。わたしも声を上げた。ああそうだ、これはKinKi Kidsのコンサートなんだ、わたしが、わたしたちがこんなにも楽しみにしていた、ふたりのコンサートなんだ。そう思った。

 

 

だけど、いちばんKinKi Kidsのコンサートを楽しみにしていたのは、わたしたちではなかったように思う。

 

映画『フォードvsフェラーリ』のアンバサダーになった話。ツアーバッグがアスファルトか紙ヤスリにしか見えない話。Hey! Say! JUMPのコンサートの演出をしたときはあたたかいケータリングを出してもらえたのに、KinKiのコンサートのリハでは冷たい揚げ物オンリーのお弁当(曰く「まっちゃっちゃ」)を出された話。

これは全部、光一くんの口から話されたことだ。

剛くんは「そろそろMCを終わらせて曲に行かなきゃ」という雰囲気を出しているのに、光一くんは何回も「話していい?」とか「思い出したんだけど」「事務連絡していい?」なんて言って、進行を滞らせていた。剛くんは微笑みながらなんだかんだ話をきいていた。剛くんがボケで返すと、光一くんは大きな声で笑った。ファンも一緒に笑っていた。

 

そんなMCの中で、光一くんは何度も「2年振りのKinKi Kidsのコンサート」という言葉を口にしていた。何度も。

先述した弁当トークのときも「2年振りのKinKi Kidsのコンサートなんだよ??!!!」と高らかに叫んでいた。今日イチの大声やな、なんてふたりは笑っていたけど、わたしは光一くんがそんなにも「2年振りのKinKi Kidsのコンサート」にこだわっていること、それを言葉にしてくれることに正直驚いたし、ほんとうにそれを嬉しく思った。

 

KinKi Kidsお家芸とも言える、長い長いMCをききながら、考えた。

このコンサートをいちばん楽しみにしていたのは、光一くんではないだろうか。

それはもちろん剛くんが楽しそうじゃなかったという話ではなくて(ふたりで話しているとお互いにほんとうに楽しそうだった)、ただ、ただひたすらに、ふたりでステージに立つことを心待ちにしていたのだということが、光一くんの態度に如実に現れていたから。

 

光一くんは最後の挨拶で、「今ふたりでここに立って居ること、それがすべてだと思います」と話してくれた。

わたしたちファンにとっては、光一くんがそう言ってくれたことそのものが、すべてだと感じた。

 

 

 

ここまでの文章で、あえて触れてこなかったトピックスがある。

ジャニーさんのことだ。

もちろんふたりは、公演中に何度もジャニーさんの話をした。今まで毎公演見に来てくれていたジャニーさんがいないことや、「たよりにしてまっせ」をふたりで歌うという話をうけたときのこと。天国から「見に来たよ〜!」って来てくれたとしても東京ドームの天井に跳ね返されたりして、なんておふざけのトークもたくさんしてくれた。いつもの通りのモノマネも、たくさん披露してくれた。

光一くんは「愛のあるディスり」と表現していた。

剛くんはジャニーさんのことを「最愛の人」と呼んだ。

そこにはほんとうに、愛しかなかった。

わたしなんかのちんけな文章じゃきっとその愛は伝わらないから、あえて表現することを抑えようと思う。いや、上記の光一くんの話なら伝えられると思っているわけでは全くないのだけれど。

 

 

だけど、それを踏まえたうえでも。

ThanKs 2 YOUに参戦したヲタクならば、やはり楽曲「You…」については書かなければいけないと思う。

 

ジャニーさんとのお別れのときに珍しく泣いていた奴がいた、というのは、ソロの現場で剛くんが話していたことだ。

そのエピソードがまさかこんな形で我々ファンのもとに届けられることになろうとは、わたしは思っていなかった。

 

今日、ふと気になって、改めて計算してみたことがある。

KinKi Kidsが出会ってからの年月は、彼らの人生の何割を占めるのか。

とても単純な計算だ。彼らは12歳のときに出会っているので、現在の年齢である40から12を引いて、その数字を40で割ればいい。

0.7。

つまり7割。

出会ってからの人生が7割。

簡単に見てはいけないと分かっているけれども、それでも、この数字には驚愕した。

 

剛くんは「You…」という曲のことを、ジャニーさんとのお別れを通して「KinKi Kidsに生まれた友情」の歌だと言った。

それだけの時間を「ふたり」として生きてきた彼らが、今その関係を言葉にしたときに出るのが「友情」なんだとしたら、

あまりにも、しんどい。

彼らが深い深い愛を向けていたジャニーさんが天に昇ったことをきっかけとして、きっとずっと「相方」だった彼らの間に、友情が生まれた、なんて。

 

決してそれまでの関係が冷めたものだったわけではない。

いつまでたってもくだらないニュース記事から消えない「KinKi Kids不仲説」が嘘であることを、わたしたちは知っている。そして実際に、最近CDTVに出たふたりがそれを否定している。

 

知っているからこそ、今選ばれた言葉が「友情」だということに、しんどくなってしまった。

 

「You…」は、AERAのインタビューで「どういう形であれ、KinKi Kidsはずっと続けられたらいいなと思ってる」と綴った剛くんの、KinKi Kidsでいることへの覚悟を感じる曲だった。

 

この曲はきっと、これからずっと、大切に大切に歌われていくんだと思う。『ジャニーズ伝説』で披露されたバージョンも、ThanKs 2 YOUバージョンも。

 

 

 

 

「歌詞に『君』が出てくると、どうしてもジャニーさんのことを思ってしまう」と語ったふたり。

ジャニーさんが曲名をつけてくれたという「Harmony of December」がラストを飾り、一度照明が落ちたあとでファンからのアンコールに応えて披露されたのは「ボクの背中には羽根がある」。

そして、ふたりがふたりのことを歌う「You…」が、最後を締めくくる。

なんて美しい時間だろうか。

ジャニーさん、そしてKinKi Kidsへの愛が、たくさんたくさん詰めこまれていた。

 

 

 

二人とも関西出身。同じ名字で、同じ時期に入所。誕生日はぴったり100日違い。先祖は主従関係、前世はギリシャの双子姉妹。歌声の相性は抜群の、奇跡のデュオ。

こんな「盛りすぎ設定」に対して、「運命」と称されることの多い彼ら。

だけどそれは、ジャニーさんが彼らを巡り合わせてくれて、

そして他の誰でもない彼ら自身が、ふたりであることを選び続けてくれたからなんだと思った。

 

 

 

「You…」を歌い終えてモニターが閉まっていく中、

「俺たち、KinKi Kids!」というふたりの声が聞こえた。

閉まりきったモニターに映し出されたのは、おそらく病室で撮ったものと思われるふたりの写真。

 

 

ふたりのいる場所が、笑顔が、この先ずっとずっと続くことを、願う。